X0503 下関乙級沱茶 FT7623-3
Xiàguān Yǐjí Tuóchá FT7623-3
甲級沱茶に対する乙級沱茶。劣っているように聞こえますが、乙級はプーアル茶としての評判が高い名レシピ。飛台茶商がオーダーした乙級、しかし高品位プーアル茶。
下関乙級沱茶FT7623-3
- 商品番号
- X0503
- 価格
- -円
- 販売重量
- 100g
- 在庫
- 販売終了
形状 | 沱茶 |
---|---|
製造 | 2003年 |
茶廠 | 下関茶廠 |
産地 | 大理茶区 |
熟生 | 生茶 |
特徴 | 熟成によい乙級 |
味の評価
- 甘味
- ★★★☆☆
- まろみ
- ★★★☆☆
- 渋味
- ★☆☆☆☆
- 苦味
- ★★★☆☆
- 酸味
- ★★☆☆☆
- 香り
- ★★★☆☆
- 熟成度
- ★★★★☆
解説:下関乙級沱茶FT7623-3
プーアル茶で沱茶と言うと最も有名なものが下関緑盆ともよばれる下関甲級沱茶となります。
この下関乙級沱茶は甲級沱茶に対する乙級沱茶となります。
乙級と聞くと甲級に対し劣ったもののような印象を受けますが(事実、乙級沱茶の始まりはその通りなのですが)、下関乙級沱茶はプーアル茶としての評判が高く、乙級沱茶ならではの評価を勝ち取ったプーアル茶です。
乙級沱茶について
乙級沱茶は1988年、甲級沱茶作りに集めた茶葉の中で使用されずに残った茶葉を利用して作られました。
そのため、甲よりも劣る茶葉の沱茶、すなわち乙級沱茶が生み出されました。
ところが年が経つにつれ、このプーアル茶の評価は上がっていきました。と言うのも、緑茶のようにも飲まれる甲級沱茶はすっきり軽やか、飲みやすさのある茶葉で作られるのに対し、その選別にてはねられた乙級茶葉は苦み渋みが強く、すぐの飲用には適していませんでした。
しかし、年月が過ぎるにつれその角は丸くなり、まろやかさを帯びていきます。するとその苦み渋みはボディの強さとなり、いっそうプーアル茶らしさを持った沱茶に成長しました。
このプーアル茶について
FTから始まるレシピ番号をもつこの乙級沱茶は、2003年に台湾の飛台茶商がオーダーした特注品です。
飛台茶商のオーダー品は下関茶廠の中でも高品位茶葉を使用したシリーズです。なのでこの乙級沱茶は乙級茶葉の特徴を持った高品位茶葉で作られた乙級沱茶となります。
両脇に乙級と印された包み紙を開くと内飛のある茶葉が姿を現します。写真のサンプルでは裏返っていますが、FT7623-3のレシピ番号が書かれています。
最初のFTは飛台茶廠のオーダー品の意、そして最後の-3は2003年製を表します。
(ちなみに2004年製は-3+1との表記となります。そのほかの読み方については謎の数字〜レシピ番号〜を参照下さい)
茶葉はレシピ番号通り、また沱茶らしく小さな茶葉を押し固められていることがわかります。沱茶は固いので茶刀を使用してケガなどしないよう気をつけて崩して下さい。
できてから14年が経ち、煙味も落ち着き、香気はまろやかに仕上がってきています。熟成によってお香のような、もともとの茶葉には無い香が育ってきています。
熟成の進んだ甲級沱茶は繊細な香と味わいがその美味しさとなりますが、この乙級沱茶は燻香、そして程よい苦味など伝統的プーアル茶らしさのある仕上がりとなっています。
煎が進むと苦味はひき、まろやかさのあるつるりとした飲み口へと変化していきます。
この先の熟成によってまだ残っている燻香、そして苦味などの味の強さはよりまろやかに、そしてふくよかさのある陳年プーアル茶へと育っていきます。
強く押し固まっている沱茶は崩す際にどうしても茶葉がちぎれてしまいますが葉底を観察すると7523のレシピ番号通り1-3級の若芽と茶葉をメインとして作られていることが分ります。とはいえ、中には4-5級の大きな茶葉も見られます。暗緑色の茶葉も多く、この辺りに乙級沱茶の作りの違いを見ることができます。
更なる熟成も楽しめる下関乙級沱茶 FT7623-3
プーアル茶の味わいから葉底の作りまで、甲級沱茶とのコントラストもお楽しみ下さい。
甲級沱茶の特製です。
→ 下関緑盆沱茶 甲級 特製
プーアル茶の記録】
・2016年11月
一煎目、二煎目の煙味のある蜜香とその甘みは極上。三煎目以降はほろ苦さが味わいの主役。煎を渡ってほのかに残る渋味が◎。
下関乙級沱茶FT7623-3
- 商品番号
- X0503
- 価格
- -円
- 販売重量
- 100g
- 在庫
- 販売終了
お客様の声
煙味はもとより、茶気が素晴らしいですね。
東京都 T.Y様
真っ先に下関双傑鉄餅。煙味好きとしては、包みを開いたとたん、香りに惹かれ何をさておいてもとなりました。期待に違わず、一口飲んで溜め息が漏れました。煙味はもとより、茶気が素晴らしいですね。まず連想したのが下関緑盆CIB 1998のそれで、あちらは沱茶、つくりが違うはずなのにと不思議に思って貴店の解説をためつすがめつしていて、どちらも臨滄茶区の茶葉であることに気がつきました。これが正解かどうかわかりませんが、下関鉄餅 金榜 T8663より近い印象です。店長さんからいただいた一昔前の大衆茶云々の解説の意味も、しっかり体感としてわかりました。それから熟成の結果なのでしょうか、意外なほど渋味が少ないですね。苦味のほうはしっかりしていますが、これも表裏一体と言われる回甘のほうが印象が強くて、特に冷えるとかなり甘いお茶になります。文句なし気に入りの一枚になりました。
同じ下関の乙級沱茶 FT7623-3は渋味がもっと強く、煙味のほかに、昌泰の孟海茶磚 651と同じような陳香(杏仁香?)がありますね。苦味を伴う重厚な茶気は、甲級の緑盆2004、2013とは一線を画する印象で、等級とは別の意味で、茶葉が高級なのだと思います。冷えると、煙味が余計立ってくるのは抱拙紅鐡と同じで、これもとても気に入っています。
下関乙級沱茶FT7623-3
- 商品番号
- X0503
- 価格
- -円
- 販売重量
- 100g
- 在庫
- 販売終了