M0307 銀大益 2003年
Yín Dà Yì
金大益と対をなす国営孟海茶廠最後の銘茶、銀大益。その煙味の強さが銀大益のおいしさです。
形状 | 餅茶 |
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製造 | 2003年 |
茶廠 | 孟海茶廠 |
産地 | 孟海茶区 |
熟生 | 生茶 |
特徴 | 21世紀の銘茶、銀大益 |
味の評価
- 甘味
- ★★★☆☆
- まろみ
- ★★★☆☆
- 渋味
- ★☆☆☆☆
- 苦味
- ★★★☆☆
- 酸味
- ★☆☆☆☆
- 香り
- ★★★★★
- 熟成度
- ★★★★☆
解説:銀大益2003年
金大益とともに孟海茶廠が国営時代に作った最後の銘茶、銀大益。煙味のうまみ、そして品質検証のスタンプがその品質の証です。
銀大益について
銀大益は金大益とともに、台湾の「飛台公司」のオーダー品として2002年に発注され、孟海茶廠が国営として最後のお茶づくりを行った2003年に作られたプーアル茶です。
(2004年に孟海茶廠は民営化されました)
金大益と対をなす形で作られた銀大益ですが、厚みのあるうまみが特徴の金大益に対して、銀大益の特徴はその風味の強さにあります。
ここでいう風味の強さとは、銀大益の味作りの中でも特に意図的に込められた強い煙味をさします。
銀大益は長い間、その強すぎる煙味のためなかなか評価の上がらないプーアル茶でした。早くから銘茶として評価が上がっていった金大益とは対照的ともいえます。
しかし、作られてから10年がたち、強すぎた煙味もだんだんとこなれ、風味に転化するについれて銀大益の評価は大きく上昇していきます。
当店の銀大益について
銀大益には301と302の二つの版がありますが、当店の銀大益は301、通称「暗記版」となります。その意味するところは、「雲南七子餅茶」の文字の中になぜか点が打たれています。どの文字のどこに点が打たれているのかをしっかりと覚えておかなくては行けないと言う意味で「暗記版」と呼ばれています。
包みを開くとしっかりとよく熟成された茶葉が見られます。乾倉で熟成されていたので崩しやすくなっています。茶葉はつややかで存分な仕上がりにです。
茶を淹れると香ばしい燻香が立ち上ります。
赤みのあるしっかりと色づいた水色には透明感があり、口にふくむと煙味の香ばしさが広がります。
そこを茶葉の旨味がしっかりと支え、渾然一体となったおいしさが口の中に広がっていきます。そして茶が喉を下った後に、それまで強いうまみと煙味に隠されていた風味が広がり、その余韻を楽しむことができます。
葉底を見ると、春尖の若芽で作られていることが一目見て分ります。小振りでしまった茶葉は一芽一葉と一芽二葉茶葉が多く見られます。
熟成度も程よく2003年プーアル茶というべき葉底で、鶯色を残した茶葉となっています。この先も10年単位の時間をかけてだんだんと熟成が進んで行きます。
短い時間で見ると、強すぎる風味とはともすると邪魔となりますが、20年、30年といった長い時間軸で見たとき、それはいつしか風味と変わり、プーアル茶に一つのおいしさを加えてくれます。
(もう少し煙味が収まるともう一回りおいしくなるでしょう。)
金大益と対をなし、国営孟海茶廠の最後の銘茶である銀大益。煙味を楽しむもよし、この先の熟成を狙うにもふさわしいプーアル茶です。
(2020年1月追記)
上で「強すぎる風味が~」と書いていましたが、その風味から嫌みが抜けた2019年、銀大益が再評価されています。
それまで銀大益の価格は301、302ともに一枚20万円程度でしたが、301版と302版の風味に違いがあるということがわかると独特の風味、強い味を持つ301版の評価に火が付きました。
それでは中国の価格で一枚20万円程度でしたが2020年1月現在、302版で約30万円、301版で60万円程度となり、金大益の価格(約55万円)を超えています。
M0309
銀大益
Yín Dà Yì
孟海茶廠 2012年
販売重量 30g / 357g
2,560円
2012年復刻版銀大益
表示価格は小分け(30g)のものとなります。10つご注文いただくと塊り(357g)でのお届けとなります。