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プーアル茶を彩る名作レシピ
数あるプーアル茶のレシピですが、その中でも特に名作レシピと呼ばれる有名な(もちろん美味しい!)プーアル茶があります。ここではそれら名作レシピのいくつかを紹介します。
生茶レシピ
現代プーアル茶の基準点、7542
もっとも有名なプーアル茶である7542は1970年代に完成されました。
といっても1975年に突然生み出されたわけではなく、それまで作られてきたプーアル茶の伝統の上に完成されたプーアル茶です。4級茶葉という他の茶類と比べるとやや成長した茶葉で作られるレシピですが、その完成度は高く、特に熟成によって増していく風味は格別です。
まさに王道を行くプーアル茶であり、すべてのプーアル茶のお手本でもある7542は73青餅、88青餅のようにその時代ごとのプーアル茶のおいしさをはかる基準になっています。
高級茶仕様の小茶葉レシピ、7532
3級茶葉を主に使用して作られた7532は小葉茶葉レシピの代表です。7542と比べて若芽の多い配方なので香りたつ風味の高さは格別です。1980年代には7542をも超える、銘牌と呼ばれる7532が多くあり、中でも雪印青餅は特別の評価を受けています。
鉄餅の名牌、8653
下関茶廠の生茶の標準レシピで、鉄餅として作られることの多いプーアル茶です。 7553を原型として、1986年に8653として完成されました。5級茶葉メインで作られるこのプーアル茶はやや成長した茶葉ならではの強い茶気、そして煙味に特徴があります。固く押し固められる鉄餅で作られることが多いため、熟成には時間がかかり、また湿蔵での熟成が難しいプーアル茶です。一方でしっかりと押し固められているため、超長期の熟成においても香りを逃がさず上手に熟成されたものは大変おいしく仕上がります。
熟茶レシピ
下関の熟茶、8663
下関茶廠を代表する熟茶レシピです。6級茶葉をメインに作られており、まろやかな飲み口がその特徴です。鉄餅として作られることが多いプーアル茶ですが、そこまで強く押し固められないので崩しやすい鉄餅プーアル茶です。
熟茶の原点、半熟茶7581
7572、8663とともに熟茶の三大レシピに数えられる7581は軽発酵熟茶として知られています。茶廠番号”1”は昆明茶廠をあらわしますが、1990年代に一度廃業となり、現在では中茶ブランドとともに糠狼グループから製造されています。
熟茶の基準点、甘口7572
孟海茶廠を代表する熟茶レシピであり、もっとも有名なプーアル熟茶です。 7級茶葉をメインとして作られる7572は甘口熟茶としても知られています。まろやかでなめらか、甘口の仕上がりはまさにプーアル茶の醍醐味であり、当店でも人気のプーアル茶です。微生物による茶葉の発酵技術の進歩も目覚しく、毎年おいしいプーアル茶が作られています。
大茶葉レシピ、8592
1980年代に香港の南天公司が孟海茶厰に特注し作ったプーアル茶、通称「紫天プーアル茶」がその始まりです。現在作られているものは発酵技術など、元々の紫天プーアル茶とは異なるぶぶんもありますが、大茶葉レシピらしいまろやかさが美味しい銘作熟茶として現在でも人気のプーアル茶です。