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プーアル茶を作る茶廠: 昌泰茶業
生茶の昌泰ともよばれる昌泰茶業集団は1998年に陳世懷と張芸林によって設立された会社です。
1999年に発表された易昌號は当時途絶えていた野生種の最高級プーアル茶で、その品質はお茶業界に衝撃を与えました。その衝撃は発表から10年以上経った現在でもお茶の熟成とともに色あせるどころかさらに色濃くなっていっていきます。
昌泰の歴史は1906年に創立された恒豊源までさかのぼることができます。恒豊源號は雲南省の景谷茶区の茶葉を使用した独特の口当たりと香りで中華民国時代に大変な評判を得ました。恒豊源は1923年に設立者の一人張芸林の父親である張忠が創立した三合茶屋に統合され、中国全土に恒豊源は広まっていきました。
時は流れ1996年、陳世懷と張芸林は出会います。二人はお互いのプーアル茶に対する想いを共有し、まず生産工場を共同運営を始めます。そして1998年、二人は昌泰茶行を設立します。これが現在の昌泰茶業集団の前身となります。そして翌1999年、昌泰が発表した最初の製品「易昌號」は業界に衝撃を与えます。
当時、お茶産業は政府の管理下にありそれらの茶厰は主に茶園の茶葉を使用していて野生茶葉を使用したお茶作りは途絶えていました。陳世懷と張芸林はそんな誰も目を付けていない易武山(易武山はこちら)の栽培型野生種の茶葉に目をつけました。
易武山の野生茶葉といえばかつては最高級のお茶に使用されていましたが、当時はなんと茶園茶葉よりも安い価格で取引されていました。そのため、二人は採取した茶葉の中から最高の茶葉のみを選別して易昌號を製造したのでその品質は折り紙付きでした。
易昌號は発表とともに当時プーアル茶の消費地であった香港と台湾の市場を席巻しました。そしてその評判は中国本土へ広がり昌泰の名もマーケットに広く知られることとなります。
その発売当時も大評判を起こしましたが、このお茶はその後の熟成が進むにつれますますすばらしい味へと変化していき、その特別なお茶はいつからか99易昌號とよばれるようになりました。
そんな昌泰茶業集団は西双版納県の景洪に本社をおき、その郊外大渡港に工場があります。
工場を訪れたこともありますが、この辺りまでくると「ああ、田舎に来たなあ」という感じが漂います。そんな土地で、昌泰茶業は先進的な設備を持ちながらも伝統的な製法にこだわった製品作りをしています。
工場から車で10分ほどのところに研究開発室があり、そこでは易武山等から収穫された茶葉の品質検査、そしてブレンドを行っています。
現在昌泰茶業は7つのブランドを持ち、それぞれのブランドを7つの会社が取り扱うというかたちをとっています。
プーアルカフェではその中から主に易昌號、昌泰號、衞榮號、恒豊源の4ブランド取り扱っております。
'99易昌號は是非お試しあれ。