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茶葉の等級って?メイン写真
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プーアル茶の茶葉の等級って?

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プーアル茶における茶葉の話はとてもややこしくなっています。
ここでは茶葉についてわかりやすく解説します。

プーアル茶の等級について

茶葉についての一番大本の話となるのはその等級です。
しかしこれがかなりわかりにくく厄介なことも事実です。ここではプーアル茶の等級についてわかりやすく説明したいと思います。

皆さんもおそらく宮廷、特級、1〜10級という等級について聞いたことがあるのではないでしょうか。しかしいろいろ聞くにつれて混乱してしまう人も多いのではないかと思います。

その理由はいくつかありますが、まず最初に知っておかなくてはいけないことはプーアル茶で等級というと4つの種類があるということです。
その4つの等級とは

  • ・生茶葉の等級
  • ・晒青毛茶の等級
  • ・プーアル熟散茶の等級
  • ・茶葉の大きさによる等級

プーアル茶の等級にはこの4つがあり、それがしばしば何の等級であるかを明らかにすること無く話が進むため話はわかりにくくなってしまいます。というわけで、ここではこれらの等級について順に説明して行きます。

生茶葉の等級

まずは生茶葉の等級ですが、これは摘まれた芽によって1~5級まであります。ここで考慮されるのは基本的に芽と葉の数になり、その基準は以下の通りです。

等級条件
特級一芽一葉:70%以上、一芽二葉:30%以下
一級一芽二葉:70%以上、同等の柔らかさの葉30%以下
二級一芽二葉、一芽三葉:60%以上、同等の柔らかさの葉40%以下
三級一芽二葉、一芽三葉:50%以上、同等の柔らかさの葉50%以下
四級一芽三葉、一芽四葉:70%以上、同等の柔らかさの葉30%以下
五級一芽三葉、一芽四葉:50%以上、同等の柔らかさの葉50%以下

茶葉の写真 上から一芽一葉、一芽二葉、一芽三葉となります。
一番上の部分は芽に見えますが、これはさらに小さな芽が小さな若葉にくるまれているということになるので一芽一葉となります。

これが基本的な生茶葉の評価基準になりますが、値段の基準としてはこれ以前に、どこの山であるということや、茶樹のタイプ、時期など他の要因も関わってきます。

晒青毛茶の等級

乾燥茶葉の写真さて、次は晒青毛茶の等級です。晒青毛茶とは、茶積みの後殺青され、乾燥された状態のお茶です。これがプーアル茶の直接の原材料とされます。
茶厰にもよりますが、通常茶農家が作った晒青毛茶の状態で仕入れられることが多いようです。そしてその等級は以下のように分類されます。

  外形(乾燥した茶葉の状態)  内質(お茶を入れたときの状態) 
形状 色味、風合 均一度 茎度 香気 水色 葉底
特級 多量の若芽ふっくらとして柔らかいが締まった若芽 つややかで柔毛多し 均一 柔らかな茎が多少含まれる 清々しくふくよかな香り しっかりとした芳醇な回甘 澄んだ黄緑色 柔らかく若芽の形がはっきりしている
二級 若芽が見られる ふくよかで締まっている つややかで柔毛あり 均一 柔らかな茎が含まれる しっかりとした清々しい香り しっかりとしたまろやかさ はっきりとした黄緑色 柔らかく均一
四級 しっかりと締まっている 深緑でつやがある やや均一 茎のかけらがある 清々しい香り まろやか 黄緑色 厚みがありしっかりとしている
六級 しっかりと身持ちのある 深緑 やや均一 茎がある 澄んだ香り ややまろやか 緑がかった黄緑色 しっかりとしている
八級 荒く締まった 黄緑 やや均一 茎多し 落ち着く香り 落ち着く味 くすんだ黄緑色 厚みがあるが雑な感じ
十級 荒く締まりのない 黄褐色 あまり均一でない 茎多し ひねた感じのある あっさりとしている 澄んでない黄色 荒く多少崩れた感じ

晒青毛茶はその外見と味によって評価されます。等級は特級から10級までありますが、評価基準は特級+偶数級のみが設定されていています。

一芽二葉の生茶葉と晒青毛茶の写真評価は外形と内質、つまり茶葉の状態とお茶を入れた状態の二つに分かれていてそれぞれの評価基準を超えた物がその級として認められます。
写真は一芽二葉の生茶葉と晒青毛茶になります。
実際の晒青毛茶の評価としては級分けはもちろんなのですが、それ以前に茶葉と同じ様産地、季節など様々な要素が関わってきますが茶葉には無く、晒青毛茶にある評価の一例を挙げます。

焦げの写真 晒青毛茶は殺青、乾燥処理を経た物ですが、その処理もその評価に関わってきます。上の写真では左二つの茶葉の評価は低くなります。その理由は殺青工程において茶葉が焦げてダメージを受けているためです。
こういったことも晒青毛茶の評価の基準になります。

熟散茶の等級

そして最後に熟散茶の等級分けの基準です。
熟散茶とは渥堆工程の済んだ茶葉でこれをブレンド、押し固めて熟餅茶が作られます。

この表の中で宮廷級は正式な級ではなく、特級の中で質のいい物を茶厰がそれぞれ級付けしているといった物です。これも晒青毛茶と同じように外形と内質で判断されます。

  外形(乾燥した茶葉の状態) 内質(お茶を入れたときの状態)
形状 色味、風合 均一度 茎度 香気 水色 葉底
宮廷 芽多し 赤褐色でつややか、柔毛さらに覆われている 均整 柔らかい芽が多く均一 奥行きのある深い陳香 芳醇で強く長い回甘 深みがあり艶のある紅色 柔らかく小さいがしっかりとして紅褐色
特級 小さく締まった 赤褐色、つややかで柔毛多し 均整 芽が多く均一 ふっくらとした厚みのある陳香 芳醇な強い回甘 艶のある紅色 しっかりとしているが柔らかで、紅褐色
一級 しっかりと締まった 赤褐色、つややかで柔毛あり 均整 芽が多く均一 しっかりと厚みのある陳香 芳醇な回甘 深みのある紅色 柔らかく、紅褐色
三級 よく締まった 褐色でつややか、柔毛も見られる 均整 柔らかい茎が含まれる しっかりとした陳香 芳醇な回甘 深みのある紅色 紅褐色、やや柔らかい
五級 締まりのある 褐色でつややか そろっている 均一だが茎が含まれる 優しい陳香 しっかりとした回甘 赤く明るい褐色 赤褐色でやや固い
七級 やや締まりのある 褐色 ややそろっている 均一な茎が含まれる 深い陳香 まろやかな回甘 赤褐色 赤褐色で固め
九級 荒く締まりのない ばらつきのある褐色 あまりそろっていない 茎が含まれ均一でない やや陳香を感じる 回甘がある 赤褐色 赤褐色で固い

熟散茶の基準は晒青毛茶とは逆に奇数の級で基準が設定されています。

宮廷級宮廷級 特級特級 一級一級 三級三級 五級五級 七級七級 九級九級

茶葉の大きさによる等級

茶葉の等級で一番良く見る等級は茶葉の大きさによる物ではないでしょうか。
この等級は茶葉のサイズによって小さい物から宮廷、特級、1〜9級となります。上で見てきた等級と違い、この等級はそれぞれの茶廠独自の物になるので明確な基準がありません。しかしこの等級が最も良く聞く物になっている理由はレシピ番号に使用されているためです。
この等級は「若芽ほど葉のサイズが小さい」という考え方に乗っ取っています。また、基本的に茶園茶に対して適用することができます。というのはまず、茶樹の特性が一定である茶園茶のみにしか適用できません。そのうえで、若芽は普通の葉に比べて小さい、なので茶葉が小さければそれはより若く、より若ければお茶成分をたくさん含んでいるので味が良い。ということになります。
しかし実際は野生茶などは特に新芽の状態でも2-3センチもあるものも多く、その茶葉のサイズは大きく異なります。

それよりもなによりも

以上茶葉の級について簡単に見ましたが、これらはあくまでも目安ということを念頭に置いといてください。特に最後の茶廠が独自に決めている茶葉の等級は基本的に茶葉のサイズの違いで直接その品質の善し悪しを表すものではありません。茶葉の質の目安となるものは茶葉の等級よりもむしろ価格が直接的な目安になります。とはいえ、質の悪い名ばかりの宮廷級プーアル茶といったものを高値で売る業者が多いこともお気をつけてください。大事なことは信頼のおける業者でしっかりと納得したお茶を選ぶということです。しかし、それ以上に大事なことは等級にそこまでこだわらずおいしいお茶を探すことではないでしょうか。飲んでみておいしいお茶がいいお茶であることに間違いありません。実際私は茶葉の等級自体全くと行っていいほど気にしません。私は実際に選んで、飲んでみておいしいお茶がいいお茶とするようにしています。

金毫銀毫白毫について

いろいろなお茶を見ていると金毫、銀毫、白毫といろいろな呼び名がついているものがあります。
これは一体何のことなのでしょうか?

そもそも毫とは何かというと、その文字から推察できるよう、毛のことです。そしてお茶で毫というのは葉に生えている細かい産毛のことです。
これは元々白茶の概念だったのですが、1980年代頃からプーアル茶でも白毫を謳った製品が作られるようになりました。

産毛がはえていると何がいいのかというと、それだけ若い茶葉を使用しているということになります。そして茶葉は基本的に若いほどお茶成分をたくさん含み良いものとされるので、若さの印=毫をもつ茶葉はその分よい物と見なされます。

写真さて、ここで金、銀、白の違いは何でしょうか。
茶葉の毫は白っぽく見えるので基本は白です。しかし、その質がいい場合銀と呼んでみたりもします。同じ会社で銀と白を出しているような場合は銀のほうが価値が高くなります。
そしてそれが微生物発酵を経て茶色くなると白(銀)色だった毫は黄色っぽい色になります。これが金毫と呼ばれるものになります。とはいえ、毫は細かい物なので渥堆工程にてなくなってしまうことがほとんどで、熟茶になったときに確認できる物はわずかです。

熟茶俊昌號熟餅 この写真は最高級茶葉を使用して作られた熟茶俊昌號熟餅です。元々は毫を纏ったお茶だったのですが、渥堆工程により分解されており、普通の茶色の茶葉になっています。

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